現代中国の垂盆草の脂肪肝臨床研究
垂盆草の脂肪肝臨床応用資料 2
中薬による脂肪肝30例の治療効果観察
- 研究者:陳后華、王改麗
- 中華医薬雑誌 第3巻 第7期
[摘要]
- 1.1 一般資料
60例の患者の内、男性は38例、女性は22例あり、25~30歳が6例、31~35歳が34例、36~40歳が15例、41~50歳は5例である。60例の患者は全て問診の病例である。 - 1.2 診断基準
この三条件の内、一つでも該当しない場合や、他の原因によってALT(GPT)が上昇している場合は除いた。- 肝臓の腫れと痛み
- 血中の脂質:中性脂肪>3.0mmol/L;肝機能:GPT(ALT)>40U/L
- 超音波で中度、重度の脂肪肝と示していること
- 1.3 観察方法
60例はランダムに30例ずつ二組に分けた。二組の患者には全員、以下の方法を実践してもらった。
基本処方:垂盆草20g、炒白樹各15g、雲令30g、山査30g、草決明30g、党参15g、牡蠣30g。- 対照グループ:毎日「脂必妥」2~5片と「聯本双脂」5~10粒を服用してもらった。毎日3回、半年間続けた。薬量は検査結果によって調整した。
- 治療グループ:「自擬流肝健脾軟肝湯」を水に煎じて服用してもらった。毎日1回ずつ、月に20回服用してもらってから、10日間の休憩をはさんだ。3ヶ月間の治療観察をした。
- 体育運動に参加してもらい、心拍数が120回/min まで上昇し、0.5h/d以上を維持するほどの強度な運動を行う
- 食事の量をコントロールし、元の量の半分にまで落とし、油濃い食べ物はひかえる。
- 1.4 検査項目
毎月、血中の脂質、肝機能を1回、超音波は3ヵ月に1回検査をした。
[結果]
脂肪肝は一種の、多様な要因から引き起こされる肝脂肪内の脂質が蓄積過多な病理状態であることを指す。一般には肝臓に5%以上の重さの中性脂肪量を含んでいる場合を指す。我々は主に肥満、食べすぎ、運動不足、または長期間の飲酒などによって引き起こされた脂肪肝患者を60例集めた。患者は主に肝臓の腫れや痛みで来診しており、総合的に症状や体調を見てから、肝機能や血中の脂質検査、超音波検査によって診断結果を下した。軽度の脂肪肝の場合は乱れた生活習慣を改め、運動するよう勧めた。中度、重度の脂肪肝に対しては上述の通りの薬物治療を行った。脂肪肝治療において肝機能の向上、肥満の解消、血流の促進を図るため「自擬流肝健脾軟肝湯」の処方を選んだ。全ての配合は相乗効果によって肝機能の向上、肥満の解消、血流の促進効果に優れ、肝臓保護や脂質低下を達成し、臨床症状及び肝臓の病理状態の目的を改善した。
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