軒轅黄帝伝説

黄帝(こうてい)は神話伝説上では、三皇の治世を継ぎ、中国を統治した五帝の最初の帝であるとされる。また、三皇のうちに数えられることもある。(紀元前2510年~紀元前2448年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

黄帝は、中国の伝説上の「五帝」と呼ばれる古代帝の一人です。司馬遷によって黄帝故里編纂されたとされる中国(漢)の歴史書『史記』の「五帝本紀」には、黄帝の姓は公孫、名は軒轅と書かれています。姓は姫姓とも姒(女へんに以)氏とも言われ、また帝鴻氏とも呼ばれていたそうです。これも伝説上の「三皇」の一人「神農」に代わって帝王となり、善政を行ったことが記されています。中国の古代文化はこの黄帝から始まったという見方もされるほど、重要な歴史上の人物として現代の中国では想定されています。

「道家」では黄帝を道教の創始者として扱い、そのためもあって、中国では漢方医学の源と考えられるようになっていきました。古代の医学書に『黄帝内経』など黄帝の名を借りた書物が数多くあり、黄帝が医学方面にいかに大きな影響があったかを物語るものといえます。

現存する肖像画などでは、黄帝は威厳のある人物として描かれていますが、これも後の時代に描かれたものばかりです。さまざまな伝承が残されており、道教でも説話集『列仙伝』の中で仙人として描いています。

黄山 (安徽省南部)

上古時代、軒轅黄帝(けんえんこうてい)は、炎帝(えんてい)及びその子孫蚩尤(しゆう)と戦って勝ち、北部を統一した後、不老不死の道を求め始めました。

帝は大臣である容成子、浮丘公に不老長生の丹薬を作る方法を尋ねたところ、浮丘公から「丹薬を作るには山と水という条件が欠かせません。山紫水明なところなら、丹薬を作ることができます。黄山は仙人の都と呼ばれ、丹薬の作りには一番ふさわしい場所」だということを聞き、軒轅黄帝は容成子、浮丘公とともに黄山に入り、丹薬を作ることを指示しました。

三人は「煉丹峰」に泊まり、丹薬を480年間練り続けた結果、ついに成功しました。早速、軒轅黄帝は7粒の丹薬を飲んだところ、生まれ変わって、天から賜った白龍に乗り、仙人となったそうです。

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