クルクミンとは、ウコンの根茎中に含まれている天然の黄色色素のことです。クルクミンが肝機能の改善になぜ効果があるのかということは、次に述べるメカニズムによるものです。
ま ず、クルクミンには胆汁の分泌を促進する作用があることが知られています。胆汁は肝臓で作られた後、いったん胆のうにたまり、十二指腸内に排泄されて栄養 素の吸収を助ける働きをしています。つまり、胆汁の分泌が促されるということは、肝臓の細胞が活発に働いて、肝機能が高まっているということになるので す。
クルクミンには肝機能の改善に効果があるばかりでなく、抗酸化作用があることも最近の研究で判ってきました。呼吸により体内に取り込ま れた酸素の一部は、フリーラジカルといわれる活性の高い酸素になって体細胞の膜や遺伝子などを傷つけ、その細胞が老化したりガン化する原因になることが知 られています。つまり抗酸化作用とは、老化や慢性疾患の引き金となるフリーラジカルや生体内の有害な過酸化脂質を分解してくれる働きのことです。
こ の抗酸化作用を持つ物質で他に知られているものには、トコフェロール(ビタミンE)やアスコルビン酸(ビタミンC)、β-カロチン(ビタミンA)などがあ りますが、クルクミンにはトコフェロールにも勝る強い抗酸化作用があり、細胞の老化防止に効果のあることが学会等で報告されています。さらに、クルクミン は融点が183℃と高いため、熱にも安定です。また、WHO(世界保健機関)においてその安全性が確認されています。
クルミンの持つ抗酸化作用によりシミ、ソバカス、老斑が消えたなどの改善報告例が数多く寄せられているそうです。中国から渡来し、琉球特産の薬草として大々的に栽培された春ウ コンは、古くから利胆薬、健胃薬、通経薬として広く用いられてきました。近年、薬理学的研究から、黄色い色素であるクルクミンや精油成分(フラボノイド、 カンファー、アズノン、シネオールなど)にその薬効が認められ、肝臓の解毒機能促進、胆汁分泌促進、胆道結石除去、利尿、強心、抗損瘍、血中コレステロール低下作用などが明らかにされています。肝炎、胆道炎、黄痘等に効果を発揮すると言われていますが、近年、慢性C型肝炎を含む肝臓病に対する効能に期待が寄せられています。
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